日本は火山国家であり、火山性温泉があることをこれまでに学びましたが、
地震も温泉と深い関係がありそうです。
日本は地震が多い国ですが、
ここ数十年でも全国各地で小さいものから大きいものまで、
度々地震が起こっています。
地震には周期があり、規模が大きいほど周期は長くなると言われています。
大地震の場合、60年に一度と予測されることもあります。
それでは地震は、温泉にどのような影響をもたらすのでしょうか。

ラドン濃度
ラドンが含まれる放射能泉(Lesson4-9を参照)では、
ラドンの濃度が地震が起きる前になると増加し、
地震が起きた後にまた元に戻ることが調査でわかっています。
地震の前にラドン濃度に変化が見られるわけですから、
地震の予知にも有効であると実証されました。
ラドン濃度による地震の予知は、ラドンが含まれる温泉でしかできませんが、
ラドン以外の成分でも、従来と異なる成分濃度になった場合などは、
注意が必要です。
湧出量
地震が起きると、温泉の湧出量にも変化が見られます。
2007年に起きた能登半島地震では、
震災直後に和倉温泉(石川県)の湧出量が2日に渡って増加したということです。
地震にともなって温泉の水位にも変化があり、
水位が上昇するところもあれば、低下するところもあるようです。
湯色の変化
地震の影響で、湯の色が変化する温泉もあります。
上述の和倉温泉では、能登半島地震直後から数日の間、
湯の色が赤茶色に濁りました。
和倉温泉のもともとの湯の色は、無色透明です。
また2011年に起きた東日本大震災では、
四国の方の温泉にまで影響が見られました。
香川県の美霞洞(みかど)温泉は、
震災の数日後に温泉の底が見えなくなるほど白濁し、
それが1ヶ月以上も続きました。
美霞洞温泉のもともとの湯の色は、わずかに濁りがある程度なのです。
同じ香川県内の塩江温泉でも、
数日間、温泉が白濁化したようです。
東日本大震災では、
このように湯の色が変わってしまうような現象が、
日本各地で見られました。
被害
地震の前後では上述したような変化が見られますが、
火山の噴火と同様に、地震によって温泉地が直接被害を受けてしまう場合もあります。
例えば、2008年に起きた宮城内陸地震では、
地震でできた土砂ダムの影響で、歴史ある温泉が水没してしまうということもありました。
Lesson5では、温泉と地震について学習してきました。
温泉地を訪れたら、温泉の泉質ももちろんですが、
その温泉はどのようにできたのか、また起源はどこなのか、
調べてみると興味深いかもしれません。
Lesson6では、温泉の法律について学習していきます。