Lesson4-7 酸性泉〈特殊成分を含む療養泉〉

このレッスンでは、酸性泉について解説します。

酸性泉についてはすでに、Lesson3-2「液性による分類」でも触れましたので、
復習しておくと良いでしょう。

ここでは酸性泉の特徴やその効能について、
さらに知識を深めていきます。

酸性泉の特徴と成分

酸性泉とは、温泉水1kgあたり水素イオンを1mg以上有する温泉のことです。

酸性泉はヨーロッパにはあまりなく、
火山国である日本ならではの泉質と言えるでしょう。

色は基本的に無色透明。微黄褐色の場合も。

少しの刺激臭と、口に含むと強い酸味を感じます。

湯に浸かると、ピリピリとした感じがすることもあるかもしれません。

酸性泉は刺激が強めの泉質で、湯ただれを引き起こすこともあるので、
上がり湯を利用した方がよい場合もあります。

酸性泉は硫酸性であることが一般的ですが、
塩酸性の酸性泉も中にはあります。

また酸性泉は、さまざまな成分を合わせもつことが多く、
例えばアルミニウムイオンや、鉄イオンなどを含有
しています。

効能

酸性泉の適応症は、

  • アトピー性皮膚炎
  • 尋常性乾癬(かんせん)
  • 耐糖能異常(糖尿病)
  • 表皮化脳症

とされています。

酸性泉は肌への刺激が強く、酸性が強くなればなるほど、
湯が肌や目に染みます。

殺菌作用が強いため、水虫やアトピー性皮膚炎など、
治りにくいがんこな慢性皮膚炎が改善する可能性があると言われています。

ただし、その刺激の強さゆえに、
皮膚が弱い人や病弱者、高齢者には不向きな泉質ともされているので
アトピー性皮膚炎の方などは医師に相談した上での
利用を心がけましょう。

酸性泉の代表的な温泉

玉川温泉
  • 川湯温泉(北海道)
  • 酸ヶ湯温泉(青森県)
  • 蔵王温泉(山形県)
  • 草津温泉(群馬県)
  • 玉川温泉(秋田県)

上記に挙げられるように、酸性泉には有名な温泉地が目立つことに
気がつくでしょう。

それは、昔から湯治の湯としての評価が高く、
「霊泉」とされていた湯が多いからかもしれません。

玉川温泉

玉川温泉は、日本では珍しい塩酸性の酸性泉であり、
日本一の強酸性泉で知られる温泉です。

うっかり目に湯が入ってしまったり、
傷のある部分をつけてしまったりすると、
とてもしみてしまいます。

それでも切傷や慢性皮膚炎に効果があるとされ、
湯治ができる温泉として注目されています。

玉川の源泉、「大噴」では、酸性泉が毎分9,000リットルも噴出していますが、
一つの源泉からの湧出量としては日本一です。

蔵王(ざおう)温泉

蔵王温泉も、pH1.35の強酸性泉で、玉川に迫る勢いの温泉です。

硫黄やアルミニウム、鉄分を含む湯もあります。

入浴すると肌が美しく見え、「美人の湯」とも評されます。

強酸性泉ではあありますが、湯ただれが出ることが少ないのが特徴です。


酸性泉について解説しました。

酸性泉は、アルミニウムや硫黄など他の成分も含有していますが、
酸性泉としての効能のほかに、これらの含有成分に由来する効能もあるため、
さまざまな症状に効果があることが多いとされています。

肌への刺激が強いため、湯ただれしないよう注意して、
施設でよく入浴方法を確認してから利用すると良いでしょう。

次のレッスンでは、「硫黄泉」について学習します。