Lesson4-4までは、療養泉のうち「単純温泉」と「塩類泉」について
学習してきました。
このレッスンからは、「特殊成分を含む療養泉」について解説していきます。
特殊成分を含む療養泉は、
- 二酸化炭素泉
- 含鉄泉
- 酸性泉
- 硫黄泉
- 放射能泉
があります。
まず最初は、二酸化炭素泉の特徴や成分と、その効能などについて学びます。

二酸化炭素泉の特徴と成分
二酸化炭素泉とは、温泉水1kg中に、遊離二酸化炭素を1,000mg以上有する温泉です。
二酸化炭素泉は、ヨーロッパでは多いのですが、
日本では珍しい泉質です。
それは、泉温が高温の温泉が多い日本では、ガスが揮発してしまいやすく、
湧出した瞬間は炭酸泉であっても、浴槽に溜まるころには炭酸ではなくなっている
ことが多いためです。
そのため、炭酸泉の性質を保っている温泉は冷泉が多く、
泉温は40℃に届かない温泉がほとんど。
炭酸ガスがこの泉質の持ち味であるため、
源泉かけ流しでなければ二酸化炭素泉の良さを堪能するのは、難しいでしょう。
二酸化炭素泉の色は無色透明。
匂いは無臭か、わずかに酸味を感じる程度です。
「泡の湯」とも呼ばれますが、
入浴していると炭酸ガスの泡に全身が包まれていきます。
泉温が低くても、炭酸泉は血管を拡げる作用があるため、
入浴すると実際よりも数度高く感じられるのが特徴です。
また泉温が低いため長湯ができ、
ゆっくりと浸かることで全身が温まっていきます。
効能
二酸化炭素泉の適応症は、
- 切傷
- 抹消循環障害
- 冷え性、
- 自律神経不安定症
とされています。
炭酸ガスが皮膚から吸収されると、血管が拡張され、
血流の促進に効果的。
心臓に負担をかけずに血圧を下げる効果があるため、
高血圧症・心臓病にも有効です。
そのため、「高血圧の湯」「心臓の湯」などとも呼ばれることがあります。
また糖尿病、肝臓病などにも効果があるとされており、
飲用では胃腸病や便秘などにも良いとされています。
二酸化炭素泉の代表的な温泉

- 長湯温泉(大分県)
- 小屋原温泉(島根県)
- 広河原温泉(山形県)
長湯温泉
炭酸泉でもっとも人気があるのはやはり、大分県の長湯温泉でしょう。
泉温が30℃以上と炭酸泉の中では比較的泉温が高め。
全ての温泉施設は源泉100%かけ流しとうたっており、
温泉地としてのレベルも高いです。
炭酸ガスが浴槽に滞留するため、高濃度の炭酸泉が楽しめます。
広河原温泉
山形県の広河原温泉は、秘湯とされる温泉。
あまりにも山深い場所にあるため、一時期は放置されていたこともあります。
ここは日本で唯一の間欠泉の露天風呂。
炭酸ガスがで温泉が噴き出す、珍しい温泉として知られています。
※間欠泉とは、一定時間おきに噴出する温泉のこと。
二酸化炭素泉について解説しました。
長湯ができ、さまざまな効能があることからファンが多い泉質ではありますが、
全国の二酸化炭素泉の分布はやや少なめです。
機会があればぜひ訪れて、炭酸泉を堪能してみましょう。
次のページでは、含鉄泉について学習します。