
炭酸水素塩泉の特徴と成分
炭酸水素塩泉とは、温泉水1kg中に溶存物質が1,000mg以上ある温泉で、
陰イオン主成分が炭酸水素イオンです。
その中でも陽イオンの主成分をナトリウムとするナトリウム炭酸水素塩泉(重曹泉)が多いですが、
カルシウムを主成分とするカルシウム炭酸水素塩泉(重炭酸土類泉)や、
マグネシウムが主成分のマグネシウム炭酸水素塩泉もあります。
ナトリウム炭酸水素塩泉の多くは、弱アルカリ性〜アルカリ性で、
「美人の湯」「美肌の湯」と言われる代表的な泉質。
湯の色は基本的には無色透明ですが、
黄土色や緑褐色の温泉も中には見られます。
湯の感触は、ぬるぬるとした感じがします。
湯上がりはさっぱりとして清涼感を感じることから、
「冷の湯」とも言われますので、浴後の冷えには注意。
入浴後に冷たい飲み物を飲むのは避けた方が良いでしょう。
入浴するだけで皮脂を洗い流す効果があるため、
体を石鹸などで洗いすぎないようにすると良いです。
入浴後は、早めに保湿クリームなどを塗って、
肌の手入れをすることをおすすめします。
効能
炭酸水素塩泉の適応症は、
- 切傷
- 末梢循環障害
- 冷え性
- 皮膚乾燥症
とされています。
ナトリウム炭酸水素塩泉(重曹泉)
炭酸水素塩泉で特に多い「ナトリウム炭酸水素塩泉」は、
皮膚の角質を軟化させ、皮脂を乳化して洗い流すため、
入浴後は皮膚の表面が滑らかに、すべすべにする美肌効果が得られます。
皮膚の修復も促進されるため、慢性皮膚病にも効果が期待できます。
飲用すると、胃腸病、糖尿病、胆石などに有効です。
カルシウム、マグネシウム炭酸水素塩泉
カルシウムやマグネシウムは、皮膚の再生を促すとされているため、
切傷、火傷、慢性皮膚病に効果があるとされています。
鎮静効果もあり、炎症をやわらげたり、痛みを緩和させる働きもあります。
飲用すると尿酸の排泄作用があり、痛風や尿路結石に効果的です。

炭酸水素塩泉の代表的な温泉
- 東鳴子温泉(宮城県)
- 嬉野(うれしの)温泉(佐賀県)
- 龍神温泉(和歌山県)
- 小谷温泉(長野県)
- 奈良田温泉(山梨県)
- 川湯温泉(和歌山県)
東鳴子温泉
東鳴子温泉は、2007年に「重曹泉の郷宣言」をし、
地域をあげて泉質を売り出しています。
美肌効果が高く、女性にも人気です。
龍神温泉
龍神温泉は、「美人の湯」として名高く、
「日本三美人の湯」の一つと言われています。
川湯温泉
川湯温泉は、日本最大規模の川湯(川に入浴できる)がある温泉地。
70℃ほどの熱い源泉が湧くため、
大塔川の清流を引き入れて適温にします。
冬に適温となるため、冬季は無料開放されて風物詩となっています。
炭酸水素塩泉について解説しました。
肌がなめらかになる美肌効果が期待できる泉質は、
美容に敏感な方にとっては特に魅力的ではないでしょうか。
次のレッスンでは、硫酸塩泉〈塩類泉〉について学びましょう。